近江に本店を置き全国を商圏として商いを行った商人を近江商人といいます。

近江(滋賀県)に本店を置き、全国各地を商圏として活躍した近江商人は、封建体制の時代に活躍しました。当時、他国で円滑に商業活動を行うためには、自己の利益を優先する以前に、商行為を行う土地のためを思う気持ち、今でいう社会貢献活動を視野においた商いが、何よりも大切なことでした。無論、商売がうまく運ぶというだけの理由で地域のため、社会のためを思っていただけではなく、古くからの歴史や文化に育まれてきた近江独特の生活規範に裏付けられた理念であったのです。
近江の国は、琵琶湖を中心に小宇宙を形成しています。ここから独自の風土が生まれ、地理的条件や歴史上重要な土地であったことから近江商人と呼ばれる人々が多く生まれたのです。
全国に出かけて商売を行った独特の経営手法から「三方よし」の精神が誕生し、しかも密かに行動をおこす「陰徳善事」が信条でした。


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